前回に引き続き、一切衆生の中に実は仏性が備わっていることを示しています。
ただし、水面に波があるように、鏡が曇っているようにそれを払わないと見えてきません。その辺の絶妙なことを明文で示しているあたり、洪自誠という人物、仏教への造詣がかなり深い只者ではなかった人ですね。
第57条
人の心の中には真文章(真心)あり。
ただし古本に閉じ込められている。
人の中には正しい音楽が備わる。
ただし怪しげな歌舞に暗まされている。
それらの外物を掃除してこそ真の受用である。
正しい音楽=南無妙法蓮華経の音律こそ最高の音楽です。
真の受用、仏教では仏の生命を「自受用報身如来」とも呼び、自由自在に受け用いる身の仏と読みます。何の障壁もない状態ですね。この辺の創造もできてしまう、何とも名文ではないでしょうか。
なかなか自由自在にはいかないのが凡夫の日常です。今も妻に叱られてしまい、娘と公園にでも行って来よう。自分のしたいことはなかなかその時にはできないものです。合間を使いながら書いていけたらと思います。
0 件のコメント:
コメントを投稿