2016年5月10日火曜日

仏法と菜根譚 その③

「菜根譚」部分観(部分的な悟り)であることが分かる条文です。仏法では様々な角度から魔の働きを論じていますが、先に紹介した十軍等もその1つです。十軍の方が当然細かく分類されていますが、ここでは、人間の五感から入ってくる情報を外賊、内部から湧き起こる情欲を内賊としているのは面白いですね。

朝早く音もない時間に、これを書いていると、この時の著者の気持ちが伝わってくる気がします。

第145条
  灯が蛍のように細くなり、しんとした時に眠りにつく。
  目覚めたが世間は未だ騒がしくない時に頭が冴えだす。
  この時に、一念発起、本心に光をあて自己を見つめれば、
  五感から入ってくる情報は、手かせ足かせであり、
  情欲や好みは本心を暗くするカラクリであることを知る。


第79条
  五感から入る情報は外部からの賊、
  情欲からくる意識は内部からの賊、
  只、己が真ん中に座り、心聡くあれば、
  内賊外賊ともに制御し利用できる。




0 件のコメント:

コメントを投稿