2016年6月9日木曜日

「新・人間革命」13巻 楽土の章★

1969年、建設の年の開幕。2月、伸一の胸には、沖縄の楽土建設への闘魂が、照りつける太陽にも増して燃え盛っていた。会う予定のなかった地域の人びととも劇的な出会いを刻んでいく。駐留米軍のアメリカ人の学会員の面倒を見て、そこから世界広布が広がっていった話や、我が子を火事でなくしながら、それでも広布に懸命に走った人びとのドラマが綴られる。



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真の繁栄と平和を勝ち取ることができるかどうかは、最終的には、そこに住む人びとの、一念にこそかかっている。人間が、絶望や諦めの心をいだき、無気力になったり、現実逃避に走れば、社会は頽廃する。
楽土の建設は、主体である人間自身の建設にこそかかっているのだ。楽土を築こうとするならば、他の力を頼むのではなく、平和のため、人びとの幸福のために、自分が一人立つことだ。何があっても、絶対に屈することのない、強き信念と希望の哲学をもつことだ。複雑な現実の迷路を切り開く、聡明な知恵を働かせることだ。そして、その源泉こそが、日蓮大聖人の仏法なのである。御聖訓には、「心の一法より国土世間も出来する事なり」と仰せである。

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広布に献身しゆく同志に、仏を見ずしては仏はない

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恒久平和の実現は、最も困難なテーマです。聡明な、力ある英知の指導者が、続々と育たなければならない。もし、平和への使命を自覚するならば、口先ではなく、日々、実際に何をするかです。いかに、自分を磨くかです。どれだけお題目を唱えて、どれだけ勉強したかです。

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仏法でなければ、真実の平和は築けません。紛争についても、武力によって制圧すれば、解決できると考えるのは誤りです。それでは、むしろ、憎悪を生み、果てしない報復の繰り返しになってしまう。戦争といっても、それを引き起こすのは、結局は人間です。ゆえに、平和の建設は、人間の生命を変革し、憎悪の心を慈悲に、反目を友情に変える以外にない。
その人間革命の道を教えているのが、日蓮大聖人の仏法なんです。

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励ましは、人間の心に勇気の火をともし、発心を促す。だが、そのためには、己の魂を発光させ、生命を削る思いで、激励の手を差し伸べなくてはならない。その強き一念の波動が、人の心を打ち、触発をもたらすのである。

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大事なことは、社会を、環境を変えていくのは、最終的には、そこに住む人の一念であるということです。

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すべては、人間の一念の姿勢です。意欲です。活力です。精神の力にかかっています。どんなに経済の支援があろうが、人間の精神が荒廃してしまえば、本当の発展はない。

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青年時代は、苦労に苦労を重ね、自らを鍛え抜いていただきたい。十年先、二十年先、三十年先をめざして、じっとこらえて、時の来るのを待っていただきたいんです。力をつけ、地中深く根を張り巡らせていれば、時が来れば、必ず花が咲きます

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人生はある意味で死闘といえる。血を吐くような思いで、無我夢中で戦っていくしかありません。悩んで悩んで、悩み抜いていくところに成長がある。人間形成がある。それこそが、生涯の財産になります。

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広宣流布の使命を自覚することです。人は、なんのための人生なのかという、根本目的が定まっていなければ、本当の力は発揮できないものです。また、力をつけ、立派な地位や立場を手にしたとしても、自分の立身出世のみが目的になっていれば、社会への真の貢献はできません。

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信心をして苦しみを受けるということは、一生成仏への道を進んでいる証拠です。それは、絶対に間違いない。

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本当の大功徳は、どんな大苦悩に直面しても、決して負けない自分自身をつくり、何があっても、揺るがない大境涯を築いていけるということなんです。それが、絶対的な幸福境涯です。

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本章を貫くテーマとして、一念次第ということである。

今日の聖教新聞にはこうありました。

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創立の父・牧口常三郎先生は、獄中から「心一つで地獄にも楽しみがあります」と家族に書き送られた。
先師が命を賭して教えてくださった精神の宝こそ「一念三千」の法理である。一念の心の変革が、一切を変えていく。
ゆえに、心を強く、また賢く育んだ人は幸福だ。
2016.6.9 聖教新聞 随筆 永遠なれ創価の大城より
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